DECAP REVOLUTION

週末に六甲山ミーツ・アートに出かけました。

六甲山の頂上で開催されているアートイベントでパンチの効いた作品が多数あって、良い刺激を受けました。

 

ものすごい緻密な銅版画が印象深くて、細かいところをずっと見てても飽きが来ない。すっげぇすっげぇと連呼しておりました。

 

六甲山オルゴールミュージアムの2階に鎮座するDECAPというダンスオルガン(ベルギー製だったか)がどうやって建物に入れたんだというサイズで、これが爆音で音を奏でた時は心が踊りました。4つほど付いていた木魚を見た時は、国産かと思いましたが、デザインセンスやド派手な電飾が日本人の感性ではないですね。

 

音声のサンプルがあったので張っておきます。

 

専用の楽譜(厚紙に穴を開けたもの)をなぞって譜面を拾っていく事で音を鳴らす仕組みで、譜面自体は、DTMソフトウェアなんかで良く目にするピアノロールに似ていました。

 

そのDECAPにまさに革命をもたらしたのが明和電機

DECAPが演奏するのは、上記の穴を開けた専用の楽譜が必要なわけですが、楽譜を作るのに結構苦労をするようです。切符のもぎりの道具のようなものでパチパチやるのを想像しましたが、5分の曲をしたためるのに膨大な時間が掛かると思います。なんせDECAPに装備されているパイプオルガンが590本あるらしいですからね(まぁそれぞれに音を指定するわけではないと思いますが)。

 

世はデジタルの時代。このアナログ極まりない楽譜をデジタルに変換する機械を明和電気さんが作ったようで、専用のソフトウェアまで存在するという凝りよう(機械だけあっても仕方ないですね)。エンジニアの心をくすぐりますなぁ。

おおよそ楽譜が存在しないような曲を演奏させて、1938年製のDECAPに77年来の革命を起こそうぜというわけで、選曲がまた日本人の心を打つ天城越え

 

3分くらいの演奏でしたが、久しぶりにブログを書き起こすくらいに感動しました。

落ち着いた感じの建物に常設するにはエキセントリックな感もありますが、このイベントが終わったらおしまいにするにはもったいないくらいの完成度だと思いますよ。